ふじのくに地域共生大賞

誰もが地域の中で役割と生きがいが持てる
「地域共生社会」の実現に向け、
多様な主体・分野が連携協働して展開される
活動を表彰します。

令和3年度受賞団体

表彰
AWARD

最優秀賞

一般社団法人ママとね

「地域全体での子育て」をテーマに、孤立しがちな子育て世代の支援に取り組んでいます。詩集「トツキトウカ」の発行、子育て情報サイトの運営、SNSのネットワーク(6,000名以上)による情報発信にとどまらず、行政や企業と連携し、サロンや各種イベントを通じて交流機会を創出している点が高く評価されました。

最優秀賞

特定非営利活動法人しずおか共育ネット

「教育」と「福祉」の連携を目指し、生きづらさを抱える高校生が必要とする居場所や進路選択のための機会を創り出す活動とともに、各種団体と連携し、不登校、退学などの予防のための支援に取り組んでいる点が高く評価されました。

優秀賞

認定非営利活動法人丸子まちづくり協議会

地縁組織を基盤として、様々な組織や個人が活動に参画し、住民ひとりひとりに対する個別支援から地域のまちおこしに至るまで幅広い活動を展開されている点が高く評価されました。

西豊田学区地域支え合い体制づくり実行委員会

地域と小学校が連携し、宿泊型避難訓練などの実施を通して、災害時に特に配慮が必要となる方の立場に立った防災活動を継続している点が高く評価されました。

神谷基金賞

NPO法人すてっぷあっぷ・障害者デイサービスホームすてっぷあっぷ

企業や行政、地元農家等と連携し、製品づくりをとおして企業や団体のブランド力の向上や、地域の魅力発信を行っている点が高く評価されました。

講評
COMMENT

池田 恵子 (地域づくり推進委員会委員長)

静岡大学教育学部

めざせ! 多様な担い手による共生社会。

 若い世代や女性は、重要な地域活動の担い手です。しかし、地縁組織でも、テーマ型の市民団体組織でも、ビジネスモデルでも、ベテラン世代の男性と比べると、やや姿が見えにくいです。

 多様な視点で地域共生の課題を見出し、斬新な解決策を見出していくためには、担い手も多様であることが望ましいです。今回、各受賞した団体の活動から、より幅広い世代、立場の人々が共生社会の担い手となる社会の可能性を大いに感じました。

見野 孝子(地域づくり推進委員会副委員長)

株式会社LCウェルネス代表取締役社長

共生社会は 平和への道

今回の受賞団体の活動は、「公」を補う「民」ではなく、当事者である自分たちのニーズやウォンツ、「あったらいいな」、を形にしていく過程で、ユニークな場を確立していて頼もしいと思いました。

今までの「支援する人」「される人」という一方通行ではなく、支え、支えられる相互関係であることも、活動の継続性、アイディア創出のエネルギーになっています。地域に増えている、生きづらさを抱える人たちが、さまざまな人と出会う中、自分の世界を広げ、自分でも気づかぬうちに他の誰かを支えています。

緩やかな多くの依存の中で、居場所の居心地の良さから、その人なりの自立が生まれる課程は、「居場所・行く場所・生きる場所」ともいえます。地域共生の活動のひとつひとつは、人を元気にし、明日の活力を創っています。